可能性を創る

カーボンの概要と特性

カーボンの概要

意外と知られていませんが、カーボンは優れた特性・性質を持っています。
是非、本ページをご覧頂きカーボンについてご理解頂けますと幸甚でございます。


◆カーボンとは?(炭素:「元素記号=C」の元素)

炭素の元素だけから成る一定の結晶構造を持つ物質には、「グラファイト(黒鉛)」や「ダイヤモンド」があります。
どちらも元素記号 C であらわせる物質ですが、構成する原子配列や結晶様式が異なるため、炭素の同素体※と呼びます。

炭素化合物(一部を除いた有機化合物)を蒸し焼きにすれば炭素が得られることから、「炭素繊維(カーボンファイバー)」・「木炭/活性炭」・「コークス」など、きちんとした結晶構造を持たない無定形炭素があり、出発原料の違いにより性質や名称が異なります。

グラファイト(弊社が取り扱うカーボン)

六角形格子状に結合している炭素原子のシートが積層している、カーボン(炭素)だけから成る物質で黒鉛結晶構造をもつ炭素粒子の焼結体です。

1. 天然黒鉛・・・天然の鉱物から採れる石墨
2. 人造黒鉛・・・石油・石炭系の原料からつくられます→弊社で取り扱っている黒煙です

◆人造黒鉛ブロックの製法

黒煙を作るには約3ヵ月~半年と、非常に時間がかかります。

1. 原料を粉砕機で粒子状にしてメッシュで分級
2. これにコールタールピッチを加えてペースト状に捏合
3. 成形 ※成型方法は後述
4. 焼成(約3000度)
5. 黒鉛化


カーボンの特性

カーボンは多くの優れた性能を持っています。
性質と特徴は以下の通りです。

◆黒鉛(グラファイト)の熱に対する性質

黒鉛の熱に対する性質は以下の通りです。
1. 熱伝道性があり、急激な熱変化にも耐えられます
2. 高温でも寸法変化が少なく、高温下で強度が増します
3. 還元性雰囲気中では約3000℃、酸化性雰囲気でも約400℃まで使用可能です
4. 還元性雰囲気中における機械的強度は、2500℃まで温度とともに増大します
5. 熱による膨張率が小さく、鉄、銅などの金属にくらべ半分以下で、石英ガラスと同程度の値を示します

◆黒鉛(グラファイト)の特徴

1. 電気を通します
2. 軽くて加工が容易です(アルミより軽く精密加工も容易に行えます)
3. 耐薬品性があります(常温では酸・アルカリに耐え、ガラスや石英とも反応しません)
4. 自己潤滑性があります(相手部品をいためず、機械用軸受や摺動シール材等で使用されています)
5. 35℃を超えると遠赤外線を生み出します
6. 純度が高いです

◆黒鉛(グラファイト)の種類と比較

種類 製法 特性 優位性
CIP ゴム容器型に入れ、6面を等圧でプレス どの面も強度にバラツキが少ない きめが細かく美しい
押出 押出型に入れ、片方からの圧力をかける きめ(処理)が荒いが熱伝導率が高い 価格的に有利
モールド 原料を6面体の金型に入れ、プレス プレス面と他の面にバラツキがあるが丈夫な素材 大量生産に向いている

上記以外に、C/Cコンポジット材や断熱材、セラミックカーボン等まだまだ将来性のあるカーボンがございます。
CFRP(カーボンファイバー)は、かなり前から注目され、様々な商品に利用されています。


弊社では、お客様のご要望をお聞かせいただき、ニーズに合わせた提案を行います。
これまでの常識に捉われず常に新しい可能性に挑戦しつづけます。